「家を買うことは“保険”になる──その意味を知った一通のハガキ」

「家を買う」という決断の裏には、夢や
期待だけでなく、不安や迷いもついて回
ります。
特に、自分や家族の健康に不安があると
き、住宅購入は“重すぎる選択”に思え
るかもしれません。

でも、それは本当に「やめるべき理由」
なのでしょうか?

私があるご家族と出会い、マンション購
入をサポートした時のこと。
のちにその決断が、“家族を守る保険”
として大きな意味を持った出来事になり
ました。
ある日届いた、一通のハガキがすべてを
物語っています。

■キャンセルの電話にこめられた「迷い」

それは、春の気配を感じる穏やかな午後
でした。
電話のベルが鳴り、表示された名前に見
覚えがありました。
数週間前にマンションの購入を決めた
ご夫婦のご主人からでした。

「すみません。やっぱりキャンセルした
 いんです…」

一瞬で、空気が変わったのを感じまし
た。
迷いと戸惑いの混じった声が、スピーカ
ー越しでも伝わってきます。

すぐに会って話をしましょうとお伝え
し、喫茶店でお会いすることに。

■「体調に自信がないんです」

静かな店内にジャズが流れていました。
ご主人はコーヒーカップを見つめたま
ま、ぽつりと口を開きました。

「最近、体の調子がどうも良くなくて・
 ・・
 こんな自分が家なんて買って大丈夫
 なんでしょうか」

私は、ご主人の指先がわずかに震えてい
るのを見逃しませんでした。
健康への不安、それが今回のキャンセル
の真の理由でした。

■「住宅ローンには、団体信用生命保険がついています」

私は、こう伝えました。

「むしろ今だからこそ、購入は”備え”
 になります。
 住宅ローンには、団体信用生命保険が
 ついています。
 万が一のときは、ローンが完済され、
 残されたご家族が住まいを失わずに
 済むのです」

「今、団信に加入できる健康状態なら、
 それは“買えるチャンス”です。
 この先、加入できない状態になった
 ら、住宅ローン自体が組めなくなり
 ます」

その言葉に、ご主人の顔が少しだけ緩み
ました。
希望というより、“納得”の表情だった
ように思います。

■数年後、突然の別れ──そして感謝の言葉

それから数年後のことでした。
携帯が鳴り、奥様からの着信。

「・・・主人が、今朝亡くなり
 まして。」

まるで空気が止まったような感覚に襲わ
れました。
喫茶店での会話、あの震える手が頭を
よぎります。

ご主人は静かにこの世を去り、団体信用
生命保険によりローンは完済されまし
た。
奥様とお子さんたちは、安心してその家
に住み続けることができました。

その後、奥様は地元・秋田に戻り、マン
ションを売却。
そして、新たな家を新築されたのです。

■一通のハガキが教えてくれたこと

届いたハガキには、こう書かれていまし
た。

「主人は亡くなってしまいましたが、
 あのとき家を買っていなければ、私た
 ちは本当に路頭に迷っていたかもしれ
 ません。
 今こうして新しい家で暮らせるのは、
 あのときの選択のおかげです。
 本当に感謝しています。」

写真には、新しい家の前で笑顔を見せる
お子さんの姿。
その姿が、すべてを語っていました。

【まとめ】

家を買うという行動は、ただ「住まいを
手に入れること」ではありません。
時にそれは、愛する家族を未来から守
る、静かな“保険”になるのです。

もし今、住宅購入を迷っている方がいる
なら、「健康でローンを組める“今”」
というタイミングの価値に、ぜひ目を
向けてみてください。

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