娘の入学までに家を建てたい——家族の夢を叶えた、ある土地探しの物語

「娘が来年、小学校に入るんです。入学
 までに、家を建てたいと思っていて・
 ・・」

春のある日、そんな一本の電話をいただ
きました。
家探しは人生の中でも大きなイベントで
すが、「入学」というタイムリミットが
ある中での土地探し・家づくりは、より
慎重な判断とスピードが求められます。

この記事では、小学校入学を控えたご家
族が理想の住まいを手に入れるまでのス
トーリーをお届けします。
土地探しや家づくりで悩んでいる方にと
って、ヒントになれば幸いです。

「学区内に家を建てたい」——限られた条件の中で始まった土地探し

娘さんの入学予定の小学校が決まってお
り、「できれば学区内に住みたい」とい
うのがご夫婦の第一条件でした。
ご希望のエリア内で土地を探しました
が、予算や広さ、周辺環境とのバランス
を考えると、なかなか理想に近い物件が
見つかりません。

そんな中、私は学区に隣接したエリア
に、希望にかなり近い土地が出ているこ
とを見つけ、ご案内することにしまし
た。

現地に着くと、奥様が驚いた表情を見せ
ました。

「このあたり、お友達の家がある場所
 なんです」

すでに奥様は、周囲の通学事情を調べて
いて「校長先生の許可があればこの住所
でも通学できる」という情報も得ていま
した。
さらに、売主様が売却を急いでおられた
ことで価格も魅力的。まさに“ご縁”が
つながった瞬間でした。

建てる家にも“こだわり”があった——材木問屋の娘としての想い

実はこのご家族、土地探しと同じくらい
「家づくり」に強いこだわりをお持ちで
した。

奥様のご実家は材木問屋。
「実家の材木を使って、平屋を建てたい
 んです」
ご実家の木材を活かすには、それに相応
しい建築士が必要でした。

そこで私が紹介したのは、口コミだけで
仕事が途切れたことのないベテラン建築
士。広告やホームページは一切なく、過
去の施主様の紹介だけで仕事を請け負っ
ています。

この建築士の特徴は、家族全員とヒアリ
ングをしてからでないと図面を描かない
こと。
「最初に図面を描いてしまうと、それが
 “正解”になってしまって、本当に叶
 えたい暮らしが見えなくなるから」
——これは彼の口癖です。

ご夫婦と娘さん、それぞれの想いを一つ
ひとつ丁寧に聞き取り、家づくりが進め
られていきました。

半年後、理想の平屋が完成——未来へつながる暮らしのかたち

土地の契約からちょうど半年後、ついに
ご家族の理想の住まいが完成しました。
建てられたのは、木のぬくもりに包まれ
た平屋の家。
庭先には、娘さんの入学式に咲くように
と植えられた一本の桜の木。

引き渡しの際、ご家族からいただいた
お言葉が心に残っています。

「この家で、家族の時間を積み重ねてい
 きます。本当にありがとうございまし
 た」

【まとめ】

人生の中で「家を建てる」というのは、
とても大きな決断です。
そしてそれは、単に“建物を手に入れ
る”ことではなく、家族の未来を形にす
ること。

今回のご家族のように、明確な期限と希
望を持って動くことで、理想の住まいに
たどり着くことができます。
学区のこと、土地の相場、建築士の選び
方など、わからないことが多いからこ
そ、プロとしてしっかりとサポートする
のが私たちの役割です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました