はじめに:ある相談者からの電話
「父の不動産の相続登記が
できていないんです・・・」
そんな切実な声から始まった
今回の相談。
複雑な家族構成、寄与分の主張、
代襲相続・・・。
この“リアルな事例”を通じて、
相続手続きの落とし穴と乗り越え方を
お伝えします。
第1章:家族の背景と相続の現状
● 父の再婚と、異母兄弟の存在
・父には前妻との間に長男・
長女(すでに長女は死亡)
・後妻との間に相談者と弟
・つまり、相続人は5名
└ 前妻の長男
└ 長女の夫とその子(代襲相続)
└ 後妻の娘(相談者)と弟
● 相続財産の内容
・不動産(土地・建物)のみ
・預貯金などはすでに生活費に消費済み
第2章:相続手続きで直面した3つの壁
① 相続人の数が多く、関係が複雑
・戸籍収集に時間がかかる
・代襲相続人(亡くなった長女の夫
と子)への説明も必要
② 感情的なしこりと寄与分の主張
・相談者は父の介護を一手に担った
・「法定相続分では不公平だ」
と感じている
・しかし、寄与分には“証拠”が必要
③ 登記の進め方がわからない
・相続人全員の同意が必要
・必要書類、印鑑証明、委任状など
準備物が多い
第3章:具体的にどう乗り越えたか
● 関係図を作成し、全体像を
“見える化”
・家系図や相続人一覧表を使って整理
・相続人ごとにやるべきことを分けて
説明
● 寄与分の主張に向けて証拠を集める
・介護記録、領収書、日誌などを整理
・感情論ではなく、実費ベースで交渉
を準備
● 手紙と電話で誠実に説明
・長女の夫と子に対しても丁寧に説明
・「ご苦労されたので配慮したい」
と理解を得られた
第4章:登記完了後の“安心”
● 半年かかったが、ついに相続登記
が完了
・すべての相続人の協力を得て、
登記完了
・揉め事に発展することなく、合意形成
に成功
● 感情と法律が交差する「相続」を
乗り越えた経験
・家族との向き合い方
・書類の意味と手続きの進め方
・そして、「心の整理」も進んだ
まとめ:相続手続きに悩んだら
・相続は「手続き」だけでなく
「人間関係」の整理でもある
・感情的な問題も、丁寧な対話と
事実の整理で解決できる可能性がある
・寄与分の主張は、主観ではなく証拠と
根拠が大切
▶ 今、同じ悩みを抱えているあなたへ
「何から始めればいいかわからない」
そう感じたら、一人で抱え込まず、
まずは信頼できる専門家に相談する
ことをおすすめします。
大切なのは、“最初の一歩”を踏み
出すことです。
あなたの家族の歴史を、
未来へつなぐために。
コメント